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聖飢魔Ⅱ 悪魔の逆襲

シーン#1 ヘブンズ・プリズン

 影一つない光溢れる真っ白い空間にポツンと存在している影のような存在。
 堕天使〈エース〉。
 神の子でありながら悪魔に加担し、ゼウスの怒りを買い、悪魔のような姿に変えられ、光の牢獄に閉じ込められている。
 片膝に腕を乗せて座っている彼の表情は哀しそうでもあり、満足そうでもあった。
 その唇から歌が紡ぎだされている。
 (アカペラ・ANGEL SMILE)

エース   『夢を忘れた夜が舞い踊る 滲んで消えたメモリー
       夢を見ていた夜に立ち止まる 想い出せないメロディー』


シーン#2 ゴッデス・マウンテン

 (BGM・THUNDER STORM)
 激しい嵐の中、禍々しい狂気を放ちながら突き進む悪魔の一団。
 先頭に立つのは神の鉄槌から人間を守ると誓った悪魔、その名は〈デーモン〉。

デーモン  おお、ゼウスよ! これがおまえの謳う正義なのか!
       盲目的な信仰を強要し、一切の寛容を許さない。
       ささやかな誤解を正さず戦争へと発展させ、人間たちを殺し合わせる。
       弱き者たちへ不適格者の烙印を押し、社会から排除する。
       これがおまえの創った世界だ!
       なぜもっと人間たちを信じないのだ!

 神からの返答はない。
 その代わりに嵐がより一層の激しさを増してゆく。
 デーモンの後方に付き従っていた悪魔たちが次々と吹き飛ばされてゆく。

デーモン  ゾッド! ジード!
        おお! 許さんぞ、ゼウス!
        我々は必ず戻ってくる!
        おまえの描いた理想郷を破壊してみせよう!

 デーモンの目前に突如、竜巻が巻き起こる。
 険しい形相でそれを睨みつけるデーモン。
 次の瞬間、竜巻に呑み込まれ、彼の姿は消えた。


シーン#3 ロスト・フォレスト

 (BGM・緑色の雨)
 木々に囲まれた地面に倒れているデーモン。
 雨上がりの朝露がその頬を濡らし、目を覚ます。

デーモン  ここは……?

 体を起こしながら誰にともなく呟き、周囲を見回す。

ライデン  天国さ。人間以外にとってはな。

 頭上から舞い降りる雷神〈ライデン〉。

デーモン  ライデンか。雷神が悪魔の監視役か? いつからゼウスに下った?

ライデン  ゼウスは関係ない。奴らとは神としての系統が違う。
       人間を治めるのが奴らの仕事。俺たちは自然を治めるのが使命だ。

デーモン  では何しに来た? 惨めな悪魔を嘲笑うために来たわけではあるまい。

ライデン  いや。貴様の言うとおりだ。惨めな悪魔を嘲笑いに来た。

 嘲笑するライデン。
 呆れたように彼を睨みつけるデーモン。

デーモン  消えろ。我輩の力が復活する前に。

ライデン  おやおや、たかが一悪魔が雷神相手に勝てると思っているのか。
       相変わらず傲り高ぶっているな、デーモン。
       まあ、そうでもなければゼウスに戦いを挑むなんて無謀なことはしないか。

デーモン  無謀だと?

ライデン  ああ、無謀だ。特にあの程度の戦力で立ち向かえるわけがない。
       どうせまた懲りずに行くんだろ?
       もっと優秀な奴らを集めろよ。

デーモン  何が目的だ?

 ライデンの真意を量るデーモン。
 カッカッカッと笑うライデン。

ライデン  なぁに。俺もゼウスのやり方には思うところはある。
       正直、貴様と違って人間などどうでもいいがな。
       奴に一泡吹かせるのも、暇つぶしには面白い。
       どうせ神にも悪魔にも「死」という概念はないのだからな。

デーモン  本当に不死だと信じているのか?
        神も悪魔も人間たちがその存在を信じているから存在するのだ。
        おまえだって例外ではないだろう?

ライデン  俺は星に請われて生まれた存在だからな。貴様たちとは根本が違う。
       だが、面白い。貴様もゼウスと同じ観念を持っているのだな。

デーモン  人間は弱い。だから神に縋る。そして神に見捨てられた者たちは悪魔に縋る。
        我輩たちが人間を見捨てたら誰も彼らに手を差し伸べてはくれない。

ライデン  まあいい。俺は貴様と宗教論議をしたいわけじゃない。
       付いて来るがいい。貴様の新しい仲間を紹介してやろう。

 翼をはためかすライデン。
 同調してデーモンも背中に羽を生やした。

デーモン  そいつは神か? 悪魔か?
      
 デーモンの問いかけにライデンはニヤリと笑った。

ライデン  人間だ。


シーン#4 フォッグ・テンプル

 (BGM・FROG NIGHT)
 霧に包まれた寺院。
 舞い降りるライデンとデーモン。

デーモン  死臭がするな。

ライデン  まあ、寺だからな。

 あっさりと言い放つライデンに向かって呻りを上げた鉄球が飛ぶ。
 それを素早く躱すライデン。そのまま上空へと舞い上がる。

ライデン  交渉は任せた。言葉が通じるといいんだが……。

 デーモンが呆れる間もなく、今度は鉄球がデーモンを襲う。
 衝撃で吹き飛ばされるデーモン。寺院の壁に激突する。

デーモン  ……これが人間の仕業だと?

 霧の中から足音が近づいて来る。
 姿を現したのは悪魔に似た姿をした僧侶〈ゼノン〉。

ライデン  元・人間だ。慈悲深い坊主だったんだが、
       慈悲が高じて、死こそが救済だと思い込み始めたのさ。

 寺院の屋根から高みの見物を決め込むライデン。

デーモン  なるほど。悪魔に魂を売ったというわけか。

 ゼノンは足元に転がる鉄球を軽々と振り回すと、デーモン目掛けて放った。
 再び直撃を喰らい、壁に激突するデーモン。

ライデン  おいおい。新人にやられっぱなしだとは情けないな。

デーモン  ……気軽に言ってくれる。

 体勢を立て直したデーモンは両手を腰の辺りで広げると、口内から炎の弾を吐き出した。
 火炎弾を喰らい、よろめくゼノン。
 跳び上がったデーモンがその背後へと回り、右手の爪を伸ばした。

デーモン  もう苦しむ必要はない。悪魔として生きるがいい。

 その右手が一気にゼノンの背中から腹部を貫く。
 大量の血を吐き出したゼノンが目の焦点を失う。
 デーモンが右手を引き抜くと、ゼノンは地面にドウと倒れ込んだ。

ライデン  死んだのか?

 デーモンの隣へ舞い降りたライデンが問いかけた。

デーモン  人としてはな。だが悪魔に魂を売った人間は悪魔として蘇る。

 その言葉通り、ゆっくりと身を起こし始めるゼノン。

ゼノン   ……拙僧は何をしていたのだ?

 血まみれの体を見下ろし、狂ったような叫びを上げるゼノン。

ライデン  うるさい奴だ。

 ライデンが指を立てて振り下ろすと、ゼノンの足元に上空から雷が落ちた。

ゼノン   おお! お慈悲を! 罪深き愚僧に仏の情けを!

 手を合わせ地面に跪くゼノン。
 その姿を見てライデンが溜息を吐いた。

ライデン  やれやれ。悪魔に操られていた時の方が、悪魔になってからよりも
       勇ましいとはな。期待外れだったか。次へ行こうぜ。

 翼を広げるライデン。だがデーモンはゼノンを見下ろしたまま動かない。

ライデン  どうした?

 ライデンに答えず、デーモンはゼノンへと問いかける。

デーモン  おまえは何故、悪魔の力を欲したのだ?

ゼノン   諸行無常、それが世のことなりであるとはいえ、弱き者があまりに
       虐げられている。拙僧はそれを打ち破る力を望んでしまった……。

デーモン  なるほど。ではともに来るがよい。
        我輩とおまえは見ている世界が同じだ。
        死のような絶望を感じて生きるよりも、明日への希望を抱いて死んだ方が
        マシだと思わないか?

ライデン  ハッ! 悪魔の殺し文句にしちゃ、随分とクサいセリフだ。

 ライデンが鼻で笑った。
 それを無視して、跪いているゼノンへと手を差し伸べるデーモン。
 デーモンを見上げたゼノンは彼の瞳をじっと見つめると、ガシッとその手を握り返した。


シーン#5 ブラッディ・キャッスル

 (BGM・魔界舞曲)
 人気のない夜の街を歩くデーモン一行。

デーモン  血の匂いに満ちた街だな。

ゼノン   生者の気配はござらん。

 手を合わせて拝むゼノン。

ライデン  辛気臭いな二人とも。悪魔が最も喜びそうな街じゃないか。

デーモン  人間がいなくては悪魔が存在する価値はない。

ライデン  ハン! そういうもんかい?

 理解不能だという反応を示すライデン。

ライデン  おっと。城が見えて来たぜ。

 暗闇の中に一切の光を拒絶したような漆黒のシルエットが浮かび上がった。

ライデン  さあ、ギロチン男爵との御対面だ。

 近づいて行くと門は開かれていた。
 一歩、門の中へ足を踏み入れると、首のない裸体が地面を埋めつくしている。
 空中へと舞い上がるライデン。

ライデン  こいつぁ悪趣味だ。

 デーモンが足元の死体を掴み、斬首された傷口を観察する。

デーモン  首を切った後に逆さに吊るして血を絞り出したようだな。
        こいつは悪魔よりも性質が悪そうだ。

ライデン  な? 期待のルーキーだろ。

 ゼノンは経文を唱えるのに集中している。
 その足元には幼い子供の遺体があった。

デーモン  何事にも一定のルールはある。悪魔とて限度を超えれば粛清される。

 デーモンは先陣を切って城内へと踏み入った。
 すると目の前のホールを埋めつくすかのように骸骨が次々と起き上がって来た。

ライデン  派手なお出迎えだな。ダンスのパートナーなら間に合ってるぜ。

 骸骨たちは自らの肋骨を掴んで空中に浮かぶライデンへと投げつけて来た。

ライデン  おいおい、勘弁してくれ。俺はただの案内人だぜ。

 ライデンはホールの天頂付近まで舞い上がった。

ゼノン   南無阿弥陀仏。

 経文とともに鉄球を振り回すゼノン。直撃を喰らった骸骨が次々と砕けて行く。
 デーモンも爪を鋭利な刃物のように伸ばして骸骨をバラバラにして行った。
 やがてホールの中が骸骨の破片で埋め尽くされる。
 それらを踏み砕きながら高価な衣服を血に染めた領主〈ジェイル〉が現れた。

ライデン  無法の限りを尽くした領主を殺して代官となったはいいが、
       一度味わった血の味が忘れられず殺人狂になっちまった哀れな奴さ。

デーモン  悪魔の掟をその身に教えてやろう。

 デーモンが爪を振りかざして襲い掛かる。
 ジェイルはそれを両手に握った日本刀で弾き返す。
 そしてデーモンの首の前で刃を交差させると、ハサミのように使って首を斬り落とした。
 床にデーモンの首が落ちる。

ライデン  やるねぇ。選手交代かな?

 ライデンの冷やかしにデーモンの首が答えた。

デーモン  まだまだ、これからだ。

 デーモンの体が自分の首を空中へと蹴り上げた。
 そして体はそのままジェイルへと突進して行く。
 二刀流を構えて迎え撃とうとするジェイル。
 そこへ上空から落ちてきたデーモンの首が火炎弾を吐き出した。
 全身が炎に包まれるジェイル。
 デーモンの体が右手の爪を伸ばしてジェイルの心臓を貫いた。
 動きを停めるジェイル。
 デーモンの体は首を拾うと元の位置へと戻した。

ゼノン   南無妙法蓮華経。

 ジェイルに向かって経文を唱えるゼノン。
 その目の前で悪魔に転生したジェイルが目を覚ました。

ジェイル  やっと迎えが来たのかと思っていたが。

デーモン  我輩が地獄からの使者だ。共に戦うか、ここで朽ちるか決めるがいい。

 ジェイルは自身の血にまみれた服を見下ろす。

ジェイル  俺に生きる価値はあるか?

デーモン  それはこれからのおまえの生き方が決めること。
        光りに満ちた世界で生きながらも、己の影に魅入られし者がいるように、
        血に染まった道を歩んで来た者でも、明日どう歩むかは自分で決めて行ける。

ジェイル  なるほどな。では今しばらく生き永らえてみるか。

ライデン  決まりか? そしたらお次はちょっと遠いぞ。

 天井から舞い降りたライデンが一同を見回す。

デーモン  何処へ行く?

ライデン  天国さ。


シーン#6 ヘブンズ・プリズン

 (BGM・無音)
 真っ白な光に満ちた世界へと出現するデーモンたち。
 全身を白い布で覆い、肌が浄化されるのを防いでいる。

ライデン  ようこそ、光の牢獄へ!

 ライデンの言葉に動揺を見せるデーモン。

デーモン  まさか、エース? 生きていたのか!

ライデン  おいおい、神も悪魔も死なないと言うのが定説だろう?

デーモン  いやしかし、ゼウスの怒りを買ったエースが
        まだ天界に存在していられるとは……。

ライデン  ゼウスは慈悲深いんだ。
       人間として転生させるよりも悪魔の姿へと貶め、
       何も無い光の牢獄へと永遠に拘束する。素敵だろ?

デーモン  早く助け出そう。

 何もない空間をひたすら進む一行。

ジェイル  それにしてもこの静寂は何とかならないのか?

 周囲を見回し、ゼノンに目を付ける。

ジェイル  おい、坊主。一曲歌ってみろ。

ゼノン   御意。

 ゼノンは反発することなく、経文を唱え始める。

ジェイル  よせよせよせ。胸クソ悪くなる。
       このリズムに合わせるんだよ。

 ジェイルは両手に持った二本の剣を擦り合わせながら音を奏でた。

ライデン  ほう、面白い。
       正直、この空間の何処にエースがいるか知らないが、何か反響があるかも
       知れんな。貴様も歌ってみたらどうだ?

 ライデンがデーモンに振る。

デーモン  我輩が? フン、笑わせる。歌など人間の文化だ。悪魔に必要はない。

 その間にジェイルの奏でる剣戟とゼノンの読経が響き合い、聴くに堪えない不協和音を奏で始めていた。

ライデン  おいおい、勘弁してくれよ。
       せめてこれぐらいは聴かせてくれ。

 ライデンが手を振ると、太鼓とバチが現れた。
 ドンドンドンとリズムを刻んで行くライデン。

ジェイル  雷神とのセッションとは面白い。

 ジェイルが二本の剣をバイオリンのように構えて音を紡ぎ出す。
 ゼノンも木魚を取り出し、ポコポコとリズムを奏で始めた。

デーモン  ほう、これは……。

 デーモンは目を閉じると音の渦に身を委ねた。
 全身でリズムを刻み、カッと目を開けると心のままに歌い始める。
 (BGM・満月の夜)

デーモン  『満月の夜 満月の夜 魔力も露骨に
        満月の夜 満月の夜 なまめく芳香に』

 やがて歌が間奏に達した時に、デーモンが皆の演奏を止めさせる。

デーモン  待て! 耳を澄ますんだ。

 微かにコーラスのような歌声が聴こえていた。

デーモン  そこだ!

 デーモンが口から火炎弾を吐き出すと、命中した空間が溶けて座しているエースの姿が現れた。

エース   生かされていることに意味などないと思っていたが、まだ楽しめることが
       ありそうだ。

 エースは立ち上がると一行を見回した。

デーモン  エース、おまえその姿は……。

エース   似合うだろう? 無垢な見た目で邪悪な奴より余程いい。

 自虐的な笑みを浮かべるエース。

エース   そんなことより、君たちのおかげでゼウスと戦う術を思いついたよ。
       乗ってみるかい?


シーン#7 ゴッデス・マウンテン

 (BGM・悪魔組曲 作品666番 ニ短調 序曲 心の叫び)
 ライデンが岩山に設置されたドラムセットを叩き始める。
 その前に立つゼノン・ジェイル・エースがそれぞれギターを掻き鳴らしてゆく。
 彼らの周囲を吹き荒れる嵐は、その音の波動に弾かれて近づくことが出来なかった。

デーモン  音のバリアか?

エース   讃美歌とは違って、ゼウス様のお気に召す音ではないようだ。

 ギターを弾きながらエースが笑みを浮かべる。

デーモン  面白い。ではゼウスには存分に味わって貰おうか!
       『STORMY NIGHT』

 音楽に貫かれたように、ゴッデスマウンテンの上空に晴れ間が広がって行く。
 やがて山頂に嵐で隠されていた神殿の姿が浮かび上がって来た。

エース   あれがゼウスの居城『ホーリーホーム』さ。

デーモン  さあ、ゼウスの為に特別なミサを披露してやろうじゃないか!


シーン#8 ホーリー・ホーム

 (BGM・DEAD SYMPHONY)
 大聖堂の講壇に陣取るデーモン一行。
 彼らの演奏によって神殿が崩れて行く。
 デーモンたちはその周囲を囲うような円形のバリアで守られている。
 やがて神殿が崩れ落ち、後には瓦礫に覆われた岩肌だけが残された。
 
デーモン  終わったのか?

エース   いいや。これからだよ。

 エースの言葉に呼応したかのように、眩い光が天空に広がって行く。
 悪魔たちは直視できずに目を逸らす。

エース   来るぞ!

 光は両手に抱えられるほどの球となり、翼を生やした数多の球が襲い掛かって来る。

ライデン  この野郎!

 ライデンが手に持ったバチで光の球を打ち返す。

ジェイル  非効率だな。こうやるんだよ!

 ジェイルがギターを奏でると、近づいて来た光の球が消えた。

ゼノン   なるほど。

 ゼノンが真似ると、エースもそれに続き、ライデンは慌ててドラムセットへと戻った。
 デーモンが喉奥から高音の叫びを発すると、それが超音波となり光の球を消して行く。
 やがて、全ての光の球が姿を消した。

ライデン  やれやれ。今度こそ終わりかい?

エース   いや。ボスがいる。

 一行の目の前で崩れ落ちていた瓦礫が集まり、見上げるほど巨大な立像を構成する。

デーモン  これはこれは……。

 あまりに強大な敵の姿に言葉を失う一行。

エース   ゼウスの使徒だ。まともにやり合って勝てる相手じゃない。

デーモン  では、まともではないやり方を試そうか。

 デーモンの合図で演奏が開始される。
 (BGM・FIRE AFTER FIRE)
 使徒が右拳を振り下ろすも、音のバリアに防がれ、逆にその拳が砕けて行く。
 左拳も砕け、その崩壊が全身へと広がって行く。
 演奏が終わる頃には、立像は再び瓦礫の山へと戻っていた。
 静寂に包まれる中、耳を澄ましていたエースが沈黙を破った。

エース   終わったよ。ゼウスは天界へと還って行った。

 雄叫びを上げるジェイルとライデン。
 ゼノンは無言のまま合掌する。
 
エース   デーモン、ゼウスからの伝言だ。

 エースの言葉に不可思議な表情を浮かべるデーモン。

エース   「人間を正しく導いてみせよ」

 ゼウスの言葉を伝えると同時に鼻で笑うエース。
 それを受けてデーモンも呆れたように嘆息する。

デーモン  相変わらず傲慢な奴だ。我々悪魔はそんなに親切ではないぞ。
        手取り足取り人間を導く義理はない。
        だが……。

 デーモンが仲間たちを見回す。

デーモン  道を示してやるくらいのことはしてやろう。
        行くぞ、人間界へ。

 デーモンを中心に並び立った五人がゆっくりと歩き出す。
 (BGM・WINNER!)
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Author:○○○/零王丸

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